国民年金の受給資格が10年に!海外移住者に与える影響とは?


最初に改正年金機能強化法のニュースが取り上げてから月日が経ちましたが、ついに法案が成立する運びとなりました。海外在住者のなかには待ちわびていた方もいるかもしれませんね。

国民年金の受給資格が10年になるとどうなる?

年金機能強化法のおさらい

まずは、年金機能強化法のおさらいです。この法案自体は将来の無年金者を少なくするために、平成26年4月に成立していました。当初は消費税が10%に増税される時期にあわせて、受給資格期間が25年間から10年間に大幅に短縮されることが決まっていました。

ただ、ご存知の通り、現在の消費税は8%のままで10%への増税も先送りになっていたため、実施がいつになるのか不明になっていました。年金事務所に問い合わせたときも、担当者の方も困っていた印象があります。

その他にも、既に施行された「遺族基礎年金の対象者に父子家庭の父の追加」や現時点で施行予定である「パートタイマーへの厚生年金保険・健康保険の適用拡大」等も盛り込まれていました。

改正年金機能強化法の成立による海外移住者への影響

ともかく、これで国民年金(正式には老齢年金)を受給したくても25年(300か月)には程遠いために受給を諦めていた方にとっては10年間(120か月)への短縮は大きなインパクトがあります。

特に、海外移住者のなかには年齢の若いうちから海外に転出して、以前に支払っていた国民年金保険料が掛け捨ての状態になっていることもありました。

住民登録を抹消されている方は、通称「カラ期間」といって受給額に反映されませんが、受給資格期間に含まれるため、原則として25年間(300ヶ月)を満たせば年金が支給されることになっていました。任意加入して受給額に反映させることもできます。

住民登録を抹消されていない場合は、国民年金保険料が「未納」となっている状態で海外移住をしているので、途中まで国民年金保険料を支払っていたけれど、お金の問題もあって未納になっている方も多くいるでしょう。

そのような方が25年ではなく10年でいいということであれば、未納分を支払ったり、これから年金保険料を払おうという方も出てくるでしょう。ただ、未納の場合は期限が決められているので注意が必要です。

ただし、年金額は保険料の納付期間に応じて増え、国民年金の場合は加入期間が10年で月約1万6千円、20年で約3万2千円と、40年で満額約6万5千円と比べて支給額は低くなります。それでも無いよりもマシとも考えられます。

改正法は来年8月に施行されるので、実際に受給が開始されるのは来月の10月以降になりますね。