海外移住をしても住宅ローン控除は受けれるのか?海外移住と住宅ローン控除の関係

最近、海外移住予定の方から「住宅ローン控除」の相談を受けました。通常、自宅等で住宅ローンを借りている場合は基本的に年末調整や確定申告で住宅ローン控除を受けることができます。では、これが非居住者になった場合はどうなるのでしょうか?海外移住と住宅ローン控除の関係をご紹介します。

住宅ローン控除とは?

そもそも住宅ローン控除は、正式には「住宅借入金等特別控除」として返済期間が10年以上の住宅ローンを借入れ、マイホームの購入や改装等をした場合に所得税や住民税の一部が還付される制度です。

この住宅ローン控除の適用を受けるためには、各融資機関が発行する「融資額残高証明書」と共に確定申告の手続きが必要になります。通常は給与所得者であれば初年度のみ確定申告が必要で、2年目以降は会社の年末調整の際に申告書を勤務先に提出します。一方、給与所得のみ以外の方は、毎年、確定申告が必要になります。

この住宅ローン控除を受けられる適用条件や控除額などは下記のサイトをご確認ください。

関連サイト:

No.1213 住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)(国税庁サイト)

住宅ローン減税制度の概要(国土交通省サイト)

確定申告・年末調整の手続き(住宅金融支援機構サイト)

海外移住をして非居住者になった場合はどうなるのか?

では、海外移住をして非居住者になった場合は、引き続き住宅ローン控除が受けられるのか?ということについてです。それには適用条件が関係してくるので、国税庁のサイトから適用条件の一部を抜粋してみました。

 この住宅ローン控除の適用を受けるための要件の一つとして、居住者が住宅ローン等を利用して居住用家屋の新築若しくは取得又は増改築等(以下「住宅の取得等」といいます。)をした日から6か月以内にその者の居住の用に供し、かつ、その年の12月31日まで引き続きその者の居住の用に供していることが必要とされています。

(国税庁サイトより)

つまり、居住の用に供していない非居住者は住宅ローン控除が受けられないことになります。海外移住をした年度分の住宅ローン控除が受けられなくなるので、税の負担額が増える可能性があり、注意が必要です。

日本の家族を残して単身で海外赴任する場合は、住宅ローン控除は受けられるのか?

家族を残して単身赴任する場合ですが、国内で単身赴任するのと海外で単身赴任するのとでは住宅ローン控除の取り扱いが異なります。

 家屋の所有者が、転勤、転地療養その他のやむを得ない事情により、配偶者、扶養親族その他生計を一にする親族と日常の起居を共にしない場合において、その住宅の取得等の日から6か月以内にその家屋にこれらの親族が入居し、その後も引き続き居住しており、当該やむを得ない事情が解消した後はその家屋の所有者が共にその家屋に居住することと認められるときは、その家屋の所有者が入居し、その後もその家屋の所有者が引き続き居住しているものとして取り扱われ、この特別控除等の適用を受けることができます。

ただし、住宅借入金等特別控除等の規定では、「居住者」が住宅の取得等をし、居住の用に供した場合に限り、この特別控除等の適用を受けることができるとされています。したがって、住宅借入金等特別控除等の適用を受ける者が海外に単身赴任等をし、その年の12月31日において非居住者である場合には、その非居住者である年分についてこの特別控除等の適用はありません。

(国税庁サイトより)

つまり、単身赴任でも国内と海外では取り扱いが異なり、非居住者である海外赴任中は住宅ローン控除が受けられません。そして、海外単身赴任が終わって帰国した後に、再び適用を受けることができることになります。

関連サイト:No.1234 転勤と住宅借入金等特別控除等(国税庁サイト)