海外移住時に日本にいる親の介護が必要になったときに備えて考えておくこと

将来、自分が介護を受けないといけなくなったらどうなるのか?これから海外移住をされる方に限らず、海外移住をしている方にとっても大きな問題です。さらに実は本人が介護を受けること以上に、親の介護をどうするのかという問題もあります。

1.知っておきたい日本の介護制度

近年、日本の企業が異業種の介護事業への進出が目立っていましたが、最近では中核資源への集中化で介護事業を売却する動きも出ています。こういった介護の施設・人材不足が問題視されていますが、厚生労働省によると2015年3月の時点で介護認定を受けた人が600万人を超えました。実に国民20人に1人の割合です。

ここで、まず知っておかないといけないのが日本の介護制度です。日本の介護制度は主に40歳以上の就労者から徴収される介護保険料によってまかなわれています。そして介護を受ける方は介護認定を得て、その等級(介護レベル)にあった介護を受けることができます。

ただし日本の非居住者は対象外になるので、海外で介護を受ける場合は生活費とは別に介護費用も必要になります。

関連サイト:介護保険(厚生労働省)

2.結局、いくらかかるのか?介護のおかね

介護となると一般的には施設を利用することになりますが、老人ホームなどの介護施設に入居するにあたって、費用がどれくらいかかるのかが気になるところ。介護施設としては主に公的機関が運営する「特別養護老人ホーム」と民間企業が運営する「有料老人ホーム」があり、その他にも介護の状況によってグループホームやデイサービスなどを利用します。

例えば特別養護老人ホームの費用は、初期費用が無料で月額費用は約5~13万円。一方、有料老人ホームは基本的に入居時に約200~300万円で月額費用は約10~20万円ほどかかるされています。その他にも月々に食費や追加の介護費用などもかかってきます。

この費用は介護等級によっても自己負担額が変わりますが、介護保険が使うことができれば1~2割負担になるので、実際にかかる<自己負担は厚生労働省のモデルケース(要介護3)で月額3万円程と試算されています。一般的には介護費用の自己負担は月3万~5万円が目安です。

生命保険文化センター調査によると、平均の介護期間は4年7カ月で4~10年未満で約30%とされています。仮に5年間介護を受けるとなると1人あたり約300万円があればよいことになります。ただし等級や施設、地域によっても負担額が変わります。

関連サイト:実際にかかる介護費用はどれくらい?(生命保険文化センター)

3.親の介護が必要になったときに備えて考えておくこと

いろいろ考えてみても、海外で介護を受ける場合は自己責任。もし、必要があれば日本への帰国して介護を受けられる準備を考えておくことも必要です。介護保険もこの先どのようになるか分かりませんし、介護保険の自己負担も引き上げられることも予想されます。

さらに多くの海外移住者にとって考えなければいけないのが、親の介護をどうするかです。ある調査によると家族の介護のために仕事を離れた人が2013年で約9万人にも上り、そのうち75%以上が40代後半から50代だとなっています。

つまり、その年代になると自分の両親、配偶者の両親共に介護が必要になることが増えるということです。結婚されている方は配偶者だけが介護のために日本に帰国したり、これを機会に夫婦子供ともども完全帰国をすることも起こりえます。

もし、経済的なゆとりがあるなら親の介護は自分だけで背負わず、できるだけ施設に任せることをオススメします。経済的なゆとりを身に付けるためにも、資産形成をしておく必要がありますね。

自分で介護をするにしろ、施設に任せるにしろ、急な対応にならないように事前に親御さんどのようにしたいのか?そして、本人がどのようにするか?何がベストでベターなのかを考えておきましょう。親御さんと話しにくい内容ですが、将来を見据えて話し合っておくことも大切ですね。

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