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【国税庁】どのように海外資産を把握しているのか?

税務署

国税庁が海外資産に対する課税に乗り出しているというニュースがよく見かけるようになっています。

 

今までは申告する制度がなかったり、海外にある資産だからどうせ分からないだろうという考え方が一般的にありました。でも、最近は違うようです。

 

いったいどのようにして国税庁は海外資産を把握しているのでしょうか。

 

今回は、「筒抜け?海外資産の情報制度とは?」をご紹介します。

国税庁に筒抜け?海外資産の情報制度とは?

国税庁が海外に所有する個人や法人の海外資産を把握する方法として3つあるといわれています。

・国外財産調書制度

・国外送金等調書制度

・非居住者に係る金融口座情報の各国間での情報交換

では、それぞれをみてみましょう。

国外財産調書制度

その年の12月31日において、5,000万円を超える国外財産(国外預金や株式など)を有する居住者(非永住者を除く)は、その国外財産の種類、数量及び価額等を記載した国外財産調書を、その年の翌年3月15日までに所管税務署長に提出しなければいけません。これに違反すると罰則が適用されます。

 

関連コラム:【罰則あり】海外移住や海外生活で知っておくべき国外財産調書制度とは?

国外送金等調書制度

金融機関を通じて100万円を超える国外送金や国外からの送金が行われた場合、金融機関は国外送金等調書を所管税務署長へ提出しなければいけません。調書には送金者、受領者や本人口座番号のほかに取次金融機関、金額、送金目的などが記載されます。

 

なお、100万円以下の国外への送金や本人口座からの振替による国外送金、国外からの送金等の受領にかかる為替取引などについては、調書の提出が免除されています。

 

そのため、ウエスタン・ユニオンやマネーグラムといった国際的送金ネットワークのサービスを行なっている会社の多くは1回の送金額が100万円未満であることが一般的です。

 

もし仮に海外で不動産などを購入する場合は、いちいち送金するごとに手数料がかかってしまうので、やはり銀行間での送金のやりとりが便利です。あくまで調書を提出するのは銀行側です。

 

ただし、「国外送金等調書」に基づいて国外送受金の取引内容を確認するため、「国外送金等に関するお尋ね」といった照会書面が送付される場合があります。

 

内容は、確定申告の有無や取引の確認、書類提出を求められることがあり、これは申告漏れを把握するために税務署が発行する質問状です。

 

このお尋ね文書は強制力のない書面なので、回答しなくても罰則はありません。しかし、回答をしないと税務署から「問題があるのではないか」と疑われて、税務調査に発展する可能性があります。

 

税務署から「国外送金等に関するお尋ね」が届いたら、隠さずに正直に事実を回答することが大切です。具体的に投資したときの取引内容を記入すればよいだけです。

 

非居住者に係る金融口座情報の各国間での情報交換

これは、海外の金融口座を利用した国際的な租税回避などに対応するため、「共通報告基準(CRS)」に従って、金融機関が非共居住者に係る金融口座情報を税務当局へ報告して、これを各国の税務当局間で互いに情報交換をしています。

 

最近では、国税庁が税条約を締結しているオーストラリア在住の男性に8億円もの滞納贈与税を徴収したということもニュースになりました。

 

関連コラム:【国税庁の本気】海外資産からの税徴収。海外に資産を持つ方は要注意!

 

この制度を利用した初回の情報交換によって、64か国・地域から55万件以上の金融口座を受領したことを国税庁が公表しています。

 

まとめ

日本居住者で海外資産を所有している場合は、特に気を付けないといけない制度ばかりです。そのまま放置していると罰則規定がある制度もあるので、きちんと申告しておきましょう。