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【回答】海外転職するときの住民票や年金、健康保険の手続きは?海外移住FPが解説します

海外転職と手続き
海外転勤をすることになったら、どんな手続きをすればいいか知りたい人向け。

「海外転勤したら、住民票を残した方がいいのかな、、、国民年金や健康保険とか住民票の手続きがどうなるのか知りたいな。」

こういった疑問に回答します。

こんにちは、海外移住FPです。
当サイトでは、ブログを書きつつ海外移住の手続きやコツを紹介しています。

日本でサラリーマンとして働いているうちは、年金や国民健康保険などの社会保障を会社が給与から天引きしてくれるため、特に気にしていない人もいるでしょう。

ただ、会社を退社して海外転職となると、基本は自分で手続きをしないければいけなくなります。

このラコムでは、「海外転職で知っておくべき手続きが何か?」や「どんな注意点があるか?」が分かります。

そこで、今回は「【回答】海外転職するときの住民票や年金、健康保険の手続きは?」をご紹介します。

【回答】海外転職するときの住民票や年金、健康保険の手続きは?

手続きをする前に考えるべきことがあります。

  • 住民票を残すか?残さないか?
  • 年金に任意加入するか?しないか?
  • 移住後の保険をどうするか?
  • 住民税の支払いをどうするか?

住民票を残すか?残さないか?

原則、1年以上の海外に滞在する場合は住民登録を抹消して住民票を抜くことができます。届け出は「海外転出届」と言いますが、単に住民票を海外に移す手続きになります。

届け出は、市役所などの自治体に出国する2週間前から届け出ることが原則ですが、自治体によって対応が異なるため、事前に確認しておくのが望ましいでしょう。

しかし、この海外転出届の届け出は義務ではありません。

それなら、住民票を残しておこう!と考える人もいるかもしれませんが、住民票を残すデメリットもあるので、どちらにするかはよく検討した上で結論を出す必要があります。

それでは、住民票を残すか残さないかで、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

住民票を残さない場合のメリットとデメリット

  • 翌年度分から所得税・住民税の納税義務がなくなる
  • 国民年金への加入義務がなくなる
  • 国民健康保険の加入義務がなくなり、保険が使えなくなる
  • 新規に日本のクレジットカードは作成できなく可能性がある
  • 新規に生命保険や医療保険に加入できない可能性がある

では、住民票を残す場合はというと・・・

住民票を残さない場合のメリットとデメリット

  • 原則として所得税や住民税の納税が必要になる
  • 国民年金は加入義務となり、国民年金保険料の支払い義務が発生する
  • 国民健康保険は加入義務となり、国民健康保険料の支払い義務が発生する
  • 国民健康保険が使えるようになる

実際に住民票を残す人の意見では、「海外滞在時は所得が日本にないので申告しないでいい」や「国民年金が免税扱いになる」、「国民健康保険料は所得がないのでかからない」などがありますが、間違っています。

日本は、日本在住者のままであれば海外で発生した所得に対しても課税義務を負う(全世界所得課税)をとっているので、日本に住民登録がある場合は、原則として海外で得た所得に対しては確定申告が必要になります。

例外もありますが、所得が日本で発生しないから納税義務がないは間違っています

さらに、単に海外転勤をしただけでは国民年金が免除扱いにはなりません。海外滞在中は「受給資格期間」には該当しますが、その期間は年金額に反映されていないので、実際には免除になっているわけではありません。

海外に所得があるなしを考慮しなくても、保険料算出の仕組み上、国民年金保険料は最低でも毎月のある程度の保険料を納める必要があります

これらの勘違いをしたまま住民票を残しておくと、将来、困ることになる可能性もあります。

例えば、出国の日に遡って住民税や国民年金保険料、国民健康保険料を請求される可能性も否定できません。こういった不安を持ったまま海外転職するのはおすすめできないので、原則は住民票を残さないのがいいでしょう。

年金に任意加入するか?しないか?

海外転職で住民票を残さないことになると、国民年金には強制的に脱退になります。これまで掛けていた保険料は維持され、海外滞在中は「受給資格期間」に含まれますが、年金額に反映されないことになります。

もし、海外転勤で長期間を海外で生活することになると最低でも10年受給資格期間があれば、原則として海外でも老齢年金や厚生年金を受け取ることが可能です。

手続きは、海外転出届を出す(住民票を抜く)ことで自動的に年金が脱退となるので、特別な手続きは必要ありません。自治体によって対応が異なる場合があります。

ただ、海外滞在中は年金額に反映されないことになると、将来、老後に不安になる方もいるかもしれません。その際には、任意で国民年金保険に加入できる制度があります

任意で加入する場合には月額約1万6千円程が必要となります。年間にすると結構な出費になるので、事前に年金用の資金を準備しておく必要があります。しかも、会社員の場合は世帯主が家族の分の年金もまとめていましたが、会社員でなくなると家族の人数分(年齢制限あり)が必要となります。

これらの資金を準備できているのか、日本に海外から送金できるのかを踏まえた上で、年金に任意加入するかを決める必要がありますね。

任意加入の手続きは、海外移住前に自分で手続きするか、日本に代理人を立てて申請することができます。保険料は口座やクレジットカードからの引き落としも可能です。まとめて支払うと少し安くなります。

ただし、会社を退職して日本に滞在する期間がある場合は、国民年金は「第2号被保険者」から「第1号被保険者」への変更手続きが必要になり、退職日から14日以内に居住地の市区町村役場の国民年金担当窓口での手続きが必要となります。

また、厚生年金の脱退手続きは勤務先の会社が行うため、特別な手続きは不要です。年金手帳を必ず返却してもらいましょう。

さらに、市町村によっては1年以上海外へ転出した場合であっても、ワーキングホリデーである場合は「休暇・旅行」として判断され、1月1日の住所地で課税される可能性があるので事前に確認しておきましょう。

移住後の保険をどうするか?

海外転職で住民票を残さないと、年金の他にも会社員が加入している健康保険が脱退になります。

会社員であればケガや病気の際には保険証を使って、治療費などの費用が原則3割負担で済んでいます。できれば海外転職した後も健康保険を使い続けたいと思う方もいると思いますが、強制脱退です。

一般的に会社を退社すると、自営業の人などが加入する国民健康保険に加入することになります。そのため、海外転職時には現地国の保険に加入するか、民間の医療保険や生命保険に加入することになります

日本で加入した民間の保険は保険会社によりますが、原則として海外在住でも継続することができます。現在、加入している保険があれば、保険会社に事前に問い合わせをしておきましょう。

手続きは、こちらも海外転出届を出す(住民票を抜く)ことで自動的に健康保険が脱退となるので、特別な手続きは必要ありません。自治体によって対応が異なる場合があります。

住民税の支払いをどうするか?

住民登録をして日本に居住している場合は「住民税」を支払う義務があり、課税は1月1日に現在の住所地に課税にされます。

注意したいのは、当年度の住民税の課税分は翌年に支払うのが原則です。つまり、本年度中に会社を退職したら、原則として翌年に住民税の納税が必要になるということです。

サラリーマンであれば、給与からの天引きされているので気にしていない人もいるかもしれませんが、だいたい年収400万円の人であれば年間で約15万円の住民税を支払っているはずです。1ヶ月で約1万2千円と高額です。

ただ、1年以上を海外で滞在する場合には海外転出届を市町村に届け出ることによって住民登録の抹消をすることができます。住民登録の抹消をすると翌年度の住民税の支払い義務はなくなります

手続きは、、退職時の給与から全額天引き、そうでない方は納税管理人を通じて納税をすることができます

最後に

海外転職ともなると、海外引っ越しなどの準備が必要になるので、各種手続きを忘れないようにしましょう。