海外移住をする前に確定申告しないといけないのかな。所得税がどうなるのか知りたい
海外移住の手続きを紹介している、みつきです。海外生活をすることになると心配になるのが、海外移住前に確定申告をしないといけないのか。
日本で仕事を辞めて海外移住をする方も多いので、その年の確定申告がどうなるか心配になりますよね。
会社員なら年末調整で済みますが、年度の途中で海外移住をすると確定申告はしないといけないのでしょうか。
海外移住をするなら、所得税のことを知っておかないと後で困ったことに。
そこで、今回のコラムでは海外移住で確定申告は必要のかを解説します。
海外移住FP
プロフィール
元ニュージーランド在住者の海外移住FPみつきです。
このブログでは、「海外で、暮らす、楽しむ。」をテーマに海外移住の手続き、海外移住の準備、海外生活hack、一時帰国hackをお伝えしています。
海外移住で所得税の確定申告は必要?
結論は、海外移住で日本から出国する前までに、原則として確定申告が必要になります。
海外移住による確定申告の対象者
年度内に所得があり、住民登録を抹消して住民票を抜く方が対象です。もちろん登録を抹消せず住民票を残す場合でも、再就職をしない限りは基本的に確定申告が必要になります。
海外移住による確定申告の納税額
もし、住民票を残したまま渡航する場合には、通常は1月1日~12月31日の所得と納める税額を計算されます。一般的に翌年の2月16日~3月15日の期間中に税務署で納税手続きを行います。
海外移住前の確定申告の手続き方法
もし、個人で確定申告が必要な場合は申告期間前(準確定申告)に退職した会社で発行された「源泉徴収票」をもとに確定申告しておくことができます。
次に、具体的な申告方法をご紹介しましょう。
申告方法としては2つ。
- 出国の日までに自分で当年度の確定申告をする
- 出国の日後に納税管理人に納税してもらう
出国の日までに該当年度の確定申告
年度の途中で非居住者になる場合には、出国前に確定申告をする必要があります。その場合は、確定申告のためのソフトなどを活用すると便利です。
一般的な確定申告のための計算ソフトとしては、以下が有名です。
ソフトを活用すると、はじめての人でも簡単に確定申告の資料が作成できるので上手に利用するのも方法のひとつですね。
出国の日後に納税管理人が代理で納税
納税管理人というのは、親族等の代理人が納税管理人となって本人に代わって納税する人。
親族でなくても、会社や税理士等を選ぶことができ、納税管理人の届出は渡航前に税務署で行います。
もし住民登録を抹消して海外移住をする場合には、納税管理人を指定しておくほうがいいでしょう。
特にデメリットもありませんし、何かあったときには代わりに納税をしてもらうことができます。ご家族がいればお願いしてみましょう。
海外移住前に確定申告し忘れたら?
もし、確定申告をし忘れた場合は、期限までに確定申告書類を管轄の税務署に送付して提出します。
e-TAXのようなネットでの提出はできないので、書類を作成して印刷した上で送付する必要があります。
最悪、日本に一時帰国して申告しなければいけないこともあるかもしれません。
そのため、非居住者になる場合には納税管理人を選定しておくのがおすすめです。
日本居住者なら海外の所得も課税対象に
日本居住者なら、原則として海外で得た所得も課税対象になります。これは、全世界所得課税制度と呼ばれています。
世界中で得られた所得に対して課税される(例:海外不動産の賃貸益・売却益など)という課税制度です。
つまり、住民登録を抹消せず住民票を抜かないまま渡航し、外国で働いて所得があると、日本国内でも納税の必要性が出てくる場合があります。
日本と現地国の租税条約など、ケースバイケースになるので、疑問点があれば管轄の税務署に確認してみましょう。
まとめ
今回のコラムでは「【海外移住で確定申告や所得税は?】海外在住のための手続き」をご紹介しました。
年度の途中で住民票を抜いて住民登録を抹消した日本の非居住者になる場合は、渡航前に確定申告(所得税の納税)が原則として必要になります。
会社に勤めていた方は退職後に一括して納税する方法もあります。